巷で見かける外国人観光客、どの国から来て、どこから入国しているのか調べてみた

​一時期は中国人観光客による爆買いが連日ニュースとなるほどでしたが、現在ではそれも落ち着き、その一方で純粋な観光を目的として来日する外国人観光客がますます増えています。実際に街を歩いてみればすぐに見かけることができる外国人の方々、つい5年ほど前からは考えられないような光景です。

今回はそんな外国の方々が、実際にどのような国から来ていて、どのように入国しているのか気になったので調べてみました。ちなみにデータは総務省が発表している統計データの2017年6月分を参考にしました。

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どこの国から来ているのか

日本を訪れる人々は、どこの国から来ている方が多いのでしょうか。各地域と、地域内トップ3の人数を以下にまとめました。

  • アジア: 1,850,030
    • 韓国: 588,568
    • 中国: 426,113
    • 台湾: 388,224
  • 北米: 166,472
    • アメリカ: 139,936
    • カナダ: 20,388
    • メキシコ5,356
  • ヨーロッパ: 108,835
    • イギリス: 20,105
    • フランス: 16,540
    • ドイツ: 13,070
  • オセアニア: 37,646
    • オーストラリア: 32,696
    • ニュージーランド: 4,502
    • パラオ: 90
  • 南米: 10,254
    • ブラジル: 5,560
    • アルゼンチン: 1,136
    • コロンビア: 1,047
  • アフリカ: 2,556
    • 南アフリカ共和国: 560
    • エジプト: 315
    • ナイジェリア: 185

地球儀イメージ

納得のアジア、意外と多いアメリカ

街中の状況を見れば容易に想像ができることですが、一番多いのはもちろんアジアですね。他の地域と比べると10倍以上の差があります。4位の香港で192,6000人、5位のタイで53,710人と圧倒的です。人口の差を考えると台湾の人数が中国の人数に匹敵しているのはすごいことです。ピーチなどの多数のLLC(ローコストキャリア)が様々な都市に就航していることもあり、渡航のハードルを下げていることも要因のひとつかもしれません。

次点の北米。その中でもアメリカからの人数が大多数を占めており、全体の割合から見ても香港とタイの間ぐらいの人数が来日しているようです。つまりアメリカから来ている人は、全世界の国中5位ということになります。ビジネス目的の人も多いだろうとは思いますが、アジアを含めた全地域で5位になるほどとは想像していませんでした。

ヨーロッパからは少なめ

ヨーロッパからの人数は全体で見ると10万人を超えていますが、各国単位で見ると約2万人以下となっており、これまでの地域の人数からは落ちます。イギリス、フランス、ドイツは予想とそう遠くないイメージではないでしょうか。続いてイタリアの8,493、スペインの6,565となっています。

意外と多いオーストラリア

オセアニア地域にある大きな国はオーストラリア、ニュージーランドぐらいのため、地域としてみるとこの2国でほぼ全てを占めています。オーストラリアからは3万人を超えており、他のどのヨーロッパの国よりも多いのには少し驚きました。LCCのジェットスターが就航している都市があることも影響しているのかもしれません。

南米、アフリカからは少数

南米およびアフリカ地域に関しては、地理的に遠いこと、直行便の少なさ、経済格差などから、日本へ来る方は、ブラジルを除くとあまり多くないようです。今後のより一層の交流増加に期待したいですね。

どこから入国しているのか

次に、日本を訪れる人々は、どのような手段で来てどこから入国しているのでしょうか。以下に人数が多いトップ10をまとめてみました。

  • 成田国際空港: 599,147
  • 関西国際空港: 584,537
  • 東京国際空港(羽田): 284,186
  • 福岡空港: 171,337
  • 那覇空港: 150,293
  • 新千歳空港:107,263
  • 中部国際空港: 106,529
  • 比田勝: 22,369
  • 北九州空港: 11,853
  • 厳原: 11,181

空港イメージ

トップ3は予想どおりも、際立つ関西国際空港の利用者数

トップ3の成田国際空港、関西国際空港、羽田空港に関しては予想どおりですが、関西国際空港が成田国際空港に肉薄しているのが驚きです。

関西国際空港にはLCCが数多く就航していることが大きく、それらがアジアの各都市と関西国際空港を結んでいることが、多くの乗降客を獲得する要因のひとつとなっているようです。地理的に他のアジアの国々に近いことや、京都を筆頭に関西圏内に様々な観光地が密集しているしているのも大きいでしょう。

地方空港の大きな存在感

4位から7位までは主に地方空港が続きますが、福岡、那覇、新千歳が中部国際空港よりも多い点にも注目です。

特に福岡、那覇はアジアの各国に近いことや、九州各県や沖縄の魅力的な観光資源があることからも乗客数の獲得に繋がっているようです。新千歳に関しても、北海道ブランドの強さが見て取れますね。成田空港の免税店では北海道ブランドの銘菓であふれており、人気を博しています。

トップ10内には見たことのない地名も・・・

8位の比田勝、10位の厳原を見た時は、失礼ながらどこのことなのか分かりませんでした。調べてみたところ、どちらも長崎県対馬市にある地方港湾のある町です。そのため船舶航路で入国しているのだと思われます。韓国からの観光客で対馬が賑わっているというニュースは数年前に見た記憶がありますが、それがまだ続いているのかもしれません。トップ10のうちの二つに対馬市にあるというのは驚きですね。

あとがき

本当にここ数年の街中の風景の変化は劇的なもので、もはや外国人の方を見るのも、外国語が聞こえてくるのも普通となりました。成田空港の訪日外国人用の入国カウンターはものすごい混雑となっていることも多く、いったい入国までに何時間かかるんだろうかと思う行列を見ることもありました。その一方で成田空港では保安検査員が大量離職したという問題も抱えており、出国エリアが混雑することも見受けられます。実際に私も30分以上行列で待たされたことがあります。

また、数年前は特に東京、大阪、京都などの大都市ではホテルを確保するのすら難しい状態でしたが、こちらは最近色々とホテルの建設が続いているため、ある程度改善されているように感じます。

今後は2020年の東京オリンピックに向けて、より一層観光客が増えることが予想されています。色々な問題が改善されて、より多くのひとに気持ちよく日本に来てもらえるようになるとうれしいですね。

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