お役御免となったBoogieBoard Syncを振り返る

以前、手軽にメモを取りたいけれど、取ったメモはPCで保存して共有できるようにしたい、という目的でBoogieBoard Syncという商品を購入しました。軽量で手軽に利用することができる端末で重宝していた時期もあったのですが、メモ取り込みのためにデータを転送する必要があったりして、結局使用頻度が減っていきました。かつSurface ProとSurfaceペンを購入した今は全くもって無用のものとなってしまい・・・。

そんなBoogieBoard Syncについて、お役御免を期に振り返って見たいと思います。

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BoogieBoard Syncとは

BoogieBoardは電子ペーパーのようなものに、スタイラスペンを使用して手軽にメモを取ることができる端末で、一番最初のバージョンは2009年に発売されました。現在では様々なバージョンが登場しており、日本ではキングジムが代理店として販売しています。

大多数のバージョンは、ただ絵や文字を書いたり、書いた内容を一気に消したりということができるだけですが、このBoogieBoard Syncは書いた内容を本体内に保存可能で、後にBluetooth経由でスマートフォンやPCに転送することが可能なものです。

薄くて軽く、機動性は抜群(真ん中の点は何か尖ったものが当たった際についてしまったもの・・・)

バッテリー内蔵で、公称ではフル充電の場合1日4時間の使用で5日間持ち、重さ323g、薄さは僅か5mmと機動性は抜群のデバイスでした。内蔵ストレージは2GBで約6,000枚分を保存できる代物でした。

残念ながらこの商品は販売終了となっている模様で、キングジムの商品紹介ページを見ても、データの転送を行える製品はもう販売されていないようです。つまり、書いたら消すという、本来のメモ帳のようなことしかできないデバイスしかもうないということなので、これは少し残念ですね。

書き心地抜群

書き心地は抜群で、ほぼ紙に書いているのと同じような感覚でメモをとることができます。電源もボタンを押せばすぐにつくので、さっと思いついたときにパッと書くのに最適な端末でした。

愛車のキーを描いて見た(なお絵心は行方不明な模様)

残念ながら消しゴムという機能はないので、書くか、もしくはボタンを押して全てを消すか、もしくは保存するかしかできません。ボールペンで紙にメモをしているのと同じですね。

筆圧も認識

きちんと筆圧も認識します。力を弱めて書けば電子ペーパー部分では色は薄くなりますし、ストロークの強さもきっちりと反映されます。

線の濃さ、ストロークの強さが反映される

ただ、線の濃さについてはデータを保存した際には反映されず、以下のように線の太さのみが保存されます。

データに反映されるのは太さのみ

精度は悪くはありませんが、真剣に絵を描いてそれをデータとして取り込むような要素にはあまり向かないと思います。

付随機能も充実

その他にも以下のような付随機能がありました。

  • スマートフォンアプリ経由でEvernoteやメール等と連携しデータを共有可能
  • PCやスマートフォンとBluetoothで接続し、タブレット上に書いている内容をリアルタイムで反映させる

個人的にはスマートフォン上と同期してそこにメモを貯めておき、必要な際に見返して、もしデータ共有が必要な場合のみ、PCやメールに転送するという使用方法だったため、オンラインサービス系の連携は使用しませんでした。

リアルタイムで書いている内容がPC等に反映させられる機能は、ペンタブレットの簡易版のようなものでしたが、遅延に慣れることができず、こちらも使用しませんでした。

あとがき

発売当初は、紙のような感覚で簡単にメモを取ることが可能で、しかもそれをデータ化できるというそれなりに前衛性のあるデバイスでした。個人的に受けた感想のまとめは以下のような感じです。

ここがグッド

  • 紙のような書き心地で、まさにメモ帳のような感覚で使用可能
  • デバイスの画面上での筆圧の反映はすばらしく、書いた線が綺麗に見える
  • 電源がすぐはいり、しかも軽いため持ち運びにも便利
  • スマートフォンに同期してデータを残せば、後でスマートフォン上でノートを見る感覚で見返すことが可能

ここはもう少し

  • PCはスマートフォンとの接続時に、接続に時間を要したり、安定しなかったりということが多い
  • 画面が少し見にくいので、もう少しコントラストが高いとうれしい
  • データにした際の線の見え方が、デバイスの画面上に書いたものほど正確ではない (文字や軽い図を書く程度なら問題無し)
  • やっぱり同期する手間があるのは少し面倒・・・

Surface Proとペンのある今は1台で全てが済むため必要ありませんが、書き心地はBoogieBoardの方が断然上ですし、紙のノートを持ち運ぶ変わりに使うぐらいに考えれば良いデバイスです。本体内に保存してある内容を読み出して表示できるようになると、本当にノートと同じように使えるので、もしそのようなデバイスがでれば、また検討することになるかもしれません。

冒頭ではお役御免と言ったBoogieBoard Syncですが、実は子供に手渡して使ってもらうことにしました。書きやすいのは子供にとっては良いですし、やはり念のためデータ化しておけるのもいいですね (紙に書いた絵などはかさばるため、どうしても捨ててしまいますし・・・)。子供としては新しいおもちゃをもらえて嬉しいようで、今の所は楽しんで使っています。というわけで、BoogieBoardには第2の人生をもう少し歩んでもらうことになりそうです。

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